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  • kobarin25

屋根の雨仕舞―建築は雨仕舞に始まり雨仕舞に終わる。

工場屋根の防水工事


小職が大学を卒業して建設現場に足を入れた頃は日本では工場屋根の防水施工のスタンダードはコンクリート造の建物はアスファルト防水、鉄骨造の建物はカラー鉄板を重ねて継ぎ目は釘で上から止めるという工法でした。


アスファルト防水は網目のシートにアスファルトを浸み込ませて重ね合わせる工法ですが、アスファルトに伸縮性が無いのでコンクリートの収縮に対して追随できないので破断が起こり防水層の亀裂が起こり漏水は発生します。


一方カラー鉄板の上部釘打ち工法は釘の穴から錆が発生したり、鉄板の熱による収縮で釘が外れる、いわゆる爆ぜるという事が起こり漏水の原因になります。


雨仕舞は基本中の基本なので近年日本ではそれぞれ材料選定、工法が多様化、工夫され様々な材料、工法が選定され適材適所の施工を行っていて防水施工の保証期間も8~15年という事が当たり前になって来ています。


ではベトナムではどうかというと日本ほどでは有りませんが、工法の多様化進んで、コンクリート造のアスファルト防水、カラー鉄板上部釘打ち工法一辺倒ではなくなっており、日本でも使われている塗布防水(網目状の布を貼ってその上に防水層を塗付ける工法)、吹付防水(樹脂を吹付ける工法)、シート防水(樹脂シートを貼付て繋目は高温で溶接する工法)等が少しずつ取り入れられています。


しかしながら普及がまだ浸透していない事と相まって施工作業者の熟練度が低い且つ単価が高い上に日本と同じように8~15年の保証期間を取っている施工会社は日系の大手ゼネコンを除いて殆どないと思われます。

その為多くの屋根防水は対処療法というか、漏れたところを今年直すと、来年別の場所を直すというイタチごっこのケースが多くみられます。




古い工場の屋根改修(カラー鉄板)


比較的漏水が少ないカラー鉄板屋根も従来の上部釘打ち工法では完工後5年も過ぎるとポツポツと漏水が始まります。


大体の企業様は応急処置をして済ます事が多いのですが、段々と箇所が増え毎年のように修理する事になっていきます。


いわゆるイタチごっこの始まりです。弊社でも築5~15年位経った会社から部分修理の依頼が毎年ありますが、このイタチごっこを避けるために10年を超えた企業様には既存屋根の上にカラー鉄板の層を追加する工法をお勧めしております。


この工法ですと葺き替えする手間もなく、工場の操業に殆ど影響が無く行えます。

また表面に釘を打った部分が隠れる工法ですのでシール部分の劣化による漏水が無くなります。



事例紹介


上記工法を採用した2019年に上記工法を採用した建設後15年経ったR社工場の施工計画と完成写真紹介致しますのご参考下さい。


R社屋根施工計画書(METHOD OF ROOF LAYOUT INSTRATION)











【完成写真】




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